筋力トレーニング – マラソン初心者ガイド #13

筋力トレーニングの是非

筋力トレーニングの是非については、個人個人のポリシーが色濃く反映されますので、どれが正解という唯一のものはありません。例えば、小出監督は、「走るための筋力は走ることによって獲得すれば良い」という考え方が強く、著書にもそういう考え方が現れています。

走り始めの頃は楽しくて、走ることばかりに目が行ってしまいがちです。

楽しいという気持ちに水を注すようで非常に心苦しいのですが、筋力の弱いうちに過度に走るといずれ問題が表面化してくることは必至です。

特に問題が発生しやすい箇所は次の箇所です。

膝の故障

ジョギング中は膝に一番負担がかかります。ジョギング後に膝に疲れが出る、特に膝が笑うような状態になる人は、筋力が十分に付いて来ていない証拠ですので、並行して筋力トレーニングすることを強くお勧めします。

スクワットがお奨めです。それほど深く膝を曲げる必要はありません。

筋力が付いてくるとジョギング後に膝に疲れが出ることはあまりありません。あっても一時的なものですぐに回復するようになります。

膝は一度故障するとなかなか治りにくい箇所ですので普段から用心しておくことが大事です。

足首の故障

足を蹴り出すときに力が掛かります。慣れてくると足首の力はほとんど使わなくなりますが、初心者の場合は体を上下に大きく動かすフォームが多いため足首に負担がかかります。

足首に負担がかからないようにするためには、弾むようなフォームではなく、ぺたぺたと前に進むようなフォームのほうが良いと言われています。

思わぬときに症状が発生するので注意してください。ぎっくり腰になると身動きとれなくなるほど苦しみます。実際のところ、注意しろと言われても注意しようがないというのも正直なところなので、予防するには腹筋と背筋をバランス良く徐々に鍛えていくことが大切かと思います。

足の裏

足の裏を痛めると、歩行さえも困難になります。足首を捻挫したことのある人であれば、歩行の困難さが分かると思いますが丁度あのような感じです。

滅多に故障しないだけに、故障すると厄介な箇所です。私も膝や腰の故障を経験したあと、レース中に足の裏を痛めてしまいました。その後、なかなか良くならずレースも満足に出れなかったという苦い経験があります。