マラソンに必要なトレーニングは?
走力をつけるためには、3つの能力をバランスよく向上させることが大切だということはマラソンを科学するで説明したとおりですが、ここでもう一度、速く走るために必要な3つの能力について確認しておきましょう。
ストライドを増大するトレーニング
ストライドを増大するには、身体を前へ前へと推進するための筋力が必要です。筋力が弱いと足を惰性で置きに行くだけになりストライドは伸びません。
走ることを通じてこれらの筋力を鍛えることもできますが、筋力トレーニングと併せて行うことで効率的に必要な筋力を強化することが可能となります。
また、筋力と併せて股関節の柔軟性も大切です。股関節の可動範囲を拡げるには、いわゆる「股割り」が有効です。
→ ストレッチ
ピッチを増大するトレーニング
ピッチを増大するには、筋力もさることながら、スタミナと呼吸法が何よりも必要となってきます。
ストライドを増大させることに比べると、トレーニングによって比較的効果が表れやすいので、初心者はまずピッチの増大を目標にすることをお勧めします。
トレーニング方法
トレーニングといっても特に難しいことをするわけではなく、普段のジョギングでピッチを心持ち速めにするだけで結構です。
自分よりやや速いスピードで走っている人をよく観察してみてください。そして、その人のピッチに合わせて自分も走ってみてください(ストライドはやや小さくなっても構いません)。
そうすると、意外と簡単にスピードが上がるものです。
ピッチの測定方法
ピッチを測定するには、20秒間あるいは30秒間の歩数を測定して計算します。
ピッチ = 20秒間の歩数 x 3
または
ピッチ = 30秒間の歩数 x 2
ただし、時計を見ながら頭の中で正確に歩数を数えるのは想像以上に難しいです。
本来は時計自体にピッチ指示機能があればベストだと思うのですが、残念ながら今のところそういうものがありません。
仕方がないので僕はミュージシャン用の腕時計型メトロノームを使っています。ベルトが安っぽいことを除けばコストパフォーマンス、使い勝手はなかなか良いです。
(2008.05.10追記)現行のものはベルトがゴムからメッシュ状のものに変更されて洗練されているようです。
腕時計型メトロノームについて
YAMAHAのME-120がおススメです。このような使い方をしているのは僕だけかと思ったら、ペースメーカーとして購入する人が案外多いんですね。僕は楽天で検索して、送料を含めた値段で一番安かったCHUYA-ONLINEというショップで購入しました。
音だけでなく、アニメーションによる表示ができ、音の代わりに振動(バイブレーション)に切り替えることも可能です。ただし、音とバイブレーションを同時に使用することは出来ません。時計機能やストップウォッチ機能もついています。カロリーメーター機能というものもありますが、これはウォーキングに使う人のためのもので、あくまでオマケ程度と考えてください。
※ ME-120は販売完了したようです。他に腕時計型のメトロノームを探してみましたが見つかりませんでした。首からかけるタイプのものであればタニタから発売されています。
スタミナを強化するトレーニング
長い時間を長期的に走り続けることを習慣づけると、体が毛細血管が増やして適応してくれるそうです。「成功の9ステップ」という本には、その数なんと何十万本と紹介されていました。
毛細血管が増えると、体全体に酸素を運ぶ効率が良くなるので、同じ運動量を、より少ない運動負荷でこなすことが出来るようになります。
例えば、一般の人の平常時の心拍数は60前後を示しますが、アスリートなどの心肺機能を使うスポーツをしている人は、それよりずっと少ない心拍数を示します。
これは、1回のポンプで効率よく血液を全身に送り出していることを意味します。トップアスリートの中には心拍数30前後の人もいるそうです。
また、過負荷をかけるトレーニングをすることで、その負荷に対する耐性ができてきます。
マラソン・ジョギングでの過負荷トレーニングは、インターバル走や、ペース走がそれにあたります。
トレーニングまとめ
強化する能力 | 必要なトレーニング |
---|---|
ストライド | 筋力トレーニング 体幹トレーニング ストレッチ |
ピッチ | 実地トレーニング |
スタミナ | インターバル走 ペース走 |
強化するべき3つの能力についての詳細は『マラソンを科学する』をご覧ください。
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